旅行記 ~ 愛知戦国絵巻 Day1 #1 熱田神宮
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第1話:熱田神宮
いざ、熱田神宮
名古屋市中心部から少し南に位置する熱田区。
区の名前の由来は、古来に創建された「熱田神宮」である。
草薙剣を祀っているという由緒ある神社は、名鉄の神宮前駅のすぐそばに鎮座している。
▲熱田神宮の案内図
昔は岬にあったらしい神宮だが、今は干拓が進みその面影は全くもって見られない。
そんな熱田神宮は南門と東門があり正式な(?)入口は南門なのだが、
神宮前駅もJRの熱田駅も東側にあるため、最寄りの駅からはぐるっと回り込む形になり少々手間がかかる。
そのため東門から入ってもいいのだが、私は律儀に南側に回り、正面から参拝を開始するのであった。
▲熱田神宮南門から参拝
車で来る場合には、南にも東にも大きな駐車場があるのでどちらから入っても構わないと思う。
今回の旅はとあるLIVEのついでに、尾張・三河・美濃にある戦国時代の名所を回るというのが主目的だ。
しかし名所とはいえ巡るのはなにもお城や銅像だけではない。
そう、この熱田神宮も今回の旅には欠かせない。
この神宮は織田信長があの桶狭間の戦いの前に戦勝を祈願したと伝わっている。
信長の時代の幕開けを彩った場所の1つであるこの神宮は、戦国時代が大好きな私にとっては是非とも訪れたい場所だったのだ。
▲木々が両脇から覆いかぶさるような参道
南から木陰を選びながら参道を進んでいくと、右手側に何やら小さな末社があるのが見える。
安産に効果があるという「楠御前社」(くすのみまえしゃ)だ。
▲楠御前社
そして末社の少し北、左手には面白い銅像を確認することができる。
▲不思議な眼鏡之碑
名前は「眼鏡之碑」、しかし上に立っているのは見るからに土偶。
そして名古屋眼鏡商業協同組合六十周年の記念の年に建てられた、、、なんというチグハグっぷり。
つまりこの銅像もとい土偶は、熱田神宮にはあまり関係ないらしい。
訪れた当時は「おっ、このあたりは土偶も有名なのかぁ」などと思ったが、完全な肩透かしを食らった形である。
本宮へ詣でる
そんな建造物を眺めつつ参道を北上していくと、
毎年多くの人が訪れるにふさわしい、大きな手水舎が現れる。
▲木造の立派な手水舎
他の神社と同じようなお作法で、左手を清め、右手を清め、口を清め、最後にひしゃくに水を流してひしゃくを清める。
平日ということもあり、参道を含め私以外の人はそこまで多くなかった。
手水舎の奥には、愛知県中のお酒を集めた酒蔵がある。
▲びっしり敷き詰められたお酒
酒にはあまり造詣が深くないが、こうも圧倒的な数を見せつけられるとさすがにすごいことはよくわかる。
・・・と思ったらよく見ると同じ名前の酒の樽も。なるほど、かさ増しだったか←
酒蔵を後にして、本宮のほうへと歩を進める。
道中には熱田神宮の歴史を辿る案内板がずらーっと並んでいた。
そして本宮の前には最後の鳥居、第三鳥居がそびえたつ。長い参道には合わせて3本の鳥居が立っている。
▲第三鳥居をくぐると本宮はすぐそこ
鳥居をくぐると、まず右手に見えるのはお守りなどを売っている授与所。
授与所の奥は神楽殿になっている、案内図を見る限りそのまま一体になっているようだ。
▲真っ黒な屋根が荘厳さを際立てる
授与所のすぐそばにはミストが出るタイプの巨大な扇風機が置かれていた。
33度で太陽に雲もほとんどかからない炎天下、さすがに多くの人が扇風機に群がっていた。私もその一人。
授与所の左側には本宮が鎮座している。
本宮の前には細い木が植えられていたが、その影は、それは実に頼りなく見えた。
▲熱田神宮の本宮
▲広角で撮影した本宮
熱田神宮では本宮そのものに近づくことはできず、足を運べるのはその前の門と柵まで。
柵の前に大きな賽銭箱が置かれているので、10円を投げて旅の安全と成功を祈願。
信長と違って戦への勝利を願ったわけではないが、歴史上の偉大な人物と同じ場所で何かに願を掛けられるというのはまさしく聖地巡礼の醍醐味だ。
▲参拝場所から見える本宮
ちょうどお昼時になったからか、来た参道を戻る際には、行きより多くの人たちが参拝のため本宮へ向かっていく様子が見受けられた。
神宮を彩るは
この日は道民にとってはあまりに暑かったので、多くの場所を散策することはできなかったが、
それでも参道を南北に縦断するだけでいろいろなものを見ることができた。
熱田神宮の散策中に視界を彩る、あれこれを紹介しておこう。
まずは手水舎と酒蔵の近くにある、たいそう立派なクスノキ。
名前もついているようで、「熱田神宮の大楠」なんて呼ばれている。
▲間近で見る大楠
▲少し離れたところから
ぐるっと回って参道を少し外れたところからクスノキを撮影。
まわりの木々との幹の太さの差が歴然としているのが手に取るようにわかる。
さすがの風格に、ヤンキーまがいの兄ちゃんたちもぱしゃぱしゃとカメラで写真を撮らざるにはいられなかったようだった。
熱田神宮を歩いていると、どこからか鶏のような声が聞こえるのを認めることができるに違いない。
その正体は、まさしく鶏そのものである。
▲鶏が普通に歩いている。。。ぞ
放し飼いにされているのか、どこかで飼われているものが逃げたのかわからないが、
とりあえず熱田神宮には何匹かの鶏がいるようである。
写真とは別の鶏が、参道を歩く人間たちもお構いなしに横切ることもあったので、どうやらだいぶんに人さまには慣れているようだ。
最後に紹介するのは、日本三大灯籠の1つという「佐久間灯籠」。
▲少し木々の奥に灯籠がある
普通に歩いていると見逃してしまいそうだが、
正参道(南門からの道)と東参道の交差点の近くにこの灯籠は立っている。
日本三大というわけだから残りの2つもどこかにあるに違いない、頭の片隅に入れておくことにしよう。
あとは勾玉池や信長塀なども見たかったが、まだ初日のためこちらの暑さに慣れておらず、この日はすぐにダウン。
熱田神宮は名古屋の中心部のすぐ近くにあるから、またどこかで訪れる機会もあるだろう。
そのときがきたら、ここに追記するか新しく記事を作るかは分からないが、また記録をメモしておくとしよう。
次回は信長の居城、岐阜を訪れることにする。