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旅行記 ~ 出雲旅行 -トロッコと縁結びの旅- Day3 #7 出雲サイクリング旅

maoP

2022年8月3日~7日の出雲旅行、第7話です。
旅行に出かける皆さまに向けたメモとしても役立てば幸いです。
拙い文章ですがどうぞお楽しみください…。
※本旅行はマスクや消毒などの感染対策を十分に実施した上で敢行しています。
※執筆日:2022年8月16日

※前回(第6話:黒き国宝)はこちら
※各話にはPCでは左のサイドメニューから、スマホでは最後部のメニューからも飛べます

第7話:出雲サイクリング旅

れんたる・さいくる

一畑電車 北松江線 電鉄出雲市行 : 松江しんじ湖温泉駅13:21 → 雲州平田駅13:59 3日目のお昼、松江城を探訪したのち、次の目的地の雲州平田に向け再び松江しんじ湖温泉駅へ戻ってきたところ。
出雲周辺でのレンタサイクルは電鉄出雲市駅、出雲大社前駅、雲州平田駅の3か所がメイン。
今回は雲州平田駅で借りるので、乗車前に先に駅へ電話をしておく。こういう何気ない配慮は大事だと思っている。
本来は松江に赴く前に自転車を借りようと思ったのだが、一畑電車の乗車中に気が変わった。
まぁそういうときもある。
宍道湖
▲宍道湖を左手に見る
前は松江しんじ湖温泉駅でも借りられたらしいが、どうやらやめてしまったらしい。
松江でも借りられれば湖沿いを駆け抜ける自転車旅になったのだが、
平田から湖を経由して松江まで行くのはさすがにきつい。

列車は約40分で雲州平田駅に到着。
集札の人がいたので待たせるのも悪いから写真撮影はさっさと済ませ、改札を抜ける。
雲州平田駅
▲沿線でも大きな町、平田に到着
さっそく駅窓口へ行き、自転車を借りる手はずを整える。
原付とかそういうわけではないから運転するための免許証は求められないが、
名前や住所などの書類にサインする際の身分証明書としてマイナンバーなどそういう公的な何某かが必要なので注意。

レンタル用に持ってきてくれた自転車は電動自転車。
雲州平田駅では電動自転車が5台用意されている、料金は1日830円だ。(別のレンタサイクル所で降りる場合は追加料金がかかる)
私は何気に電動自転車が初めてなので少しばかり興奮していた。
雲州平田駅
▲水色のおしゃれな電動自転車
書類を書いて準備を整えたら、いよいよ出発。
雲州平田駅前
▲出雲のレンタサイクル旅へ、いざ
右側にバイクのようなバックミラーがついているのがかっこよき~。

平田の街を駆け

雲州平田駅の周辺は、歩くにはちょっと遠いが自転車だと足を延ばしやすい、そんなところに観光スポットが点在している。
今回は探訪していないが、例えば雲州平田駅から「愛宕山公園」は2㎞弱、「康国寺」は3.5㎞(最寄りの旅伏駅からでも1.6㎞)。
そして私が今回訪れた場所でいえば、宇美神社が1㎞弱、平田本陣記念館は2.2㎞といった具合で、やはり自転車だといい感じの位置にある。

そんな平田周辺だが、街中にも「木綿街道」(もめんかいどう)という歴史ある通りがある。
木綿街道
▲木綿街道近くの川(名前わからず)
木綿街道
▲江戸時代から続く歴史ある街だ
木綿という名前からもわかるように、このあたりは綿花の栽培が有名だったようだ。
今は和菓子屋や酒屋などが軒を連ねる、風情ある街並みになっている。
こういうところを自転車で軽快に通り抜けるこの心地よさ、たまらんぜ。

駅前にある平田の街紹介看板を見ると、1つの神社が目に止まる。
先ほどの木綿街道の近くにある「宇美神社」という神社がそれだ。
木綿街道
▲白い鳥居と柵が特徴の宇美神社
ここに祀られているのは縁切りの神様こと「コトサカノオノミコト」。
男女関係に限らずギャンブルや職場など切りたい縁があるときには、ここに参拝して身を清めるとよいらしい。
私は通りかかっただけで境内にも入っていないのでセーフ(?)

息をのむ「美」

自転車 : 雲州平田駅14:12 → 平田本陣記念館14:35 宇美神社から北へ進路を取り、木綿を運ぶ帆船が行き交ったという平田船川を超えて山のほうへ向かう。
続いて目指すのは、先ほどもちらっと触れた「平田本陣記念館」。
平田本陣記念館
▲平田本陣記念館の入り口
この記念館、少し小高いところにあるため電動自転車の力の見せ所がさっそく訪れる。
電動自転車の恩恵に預かるのはこれが人生初だが、あまりに楽すぎてやばいなこれ。
そして登った先から見下ろす景色、実に美しい。
平田本陣記念館
▲池、山、そして手前のピンクの花のアクセントが神

記念館の玄関は、引き戸式の昔ながらの入り口となっている。
受付で検温や連絡先などの応対を済ませ中へ。料金はなんと0円。はえー。
※この時は別に一条ゆかり作品展覧会をやっていた、こちらはお金がかかるようだったので注意。
平田本陣記念館
▲美しき和室
この木造建築は釘などを一切用いておらず、木と木の組み合わせで成り立っている。昔の技術すげー。
記念館の2階には一昔前の資料が展示されている民俗資料展示室がある。
もちろん出雲・平田にまつわる貴重な資料ばかりだ。
平田本陣記念館
▲民俗資料展示室
平田本陣記念館
▲かっこよくそれでいて華やかな藍染の着物
しかしこの記念館の大本命はこれらではなく、、、いやもちろんこれらの展示も素晴らしいのだが、
なんといっても一番の見どころは1階の奥にある日本庭園ではないだろうか。
平田本陣記念館
平田本陣記念館
▲ずっと眺めていられる、圧倒的な美しさ
庭園の前にはガラスがあるため、庭園へ入ることはできないが、窓越しからでも十分伝わるその美しさ。
巨大な1枚の窓ガラスに向かって椅子がいくつか並べられている、この配置もぐっとそそるものがある。

この記念館は松江藩主の本陣宿を勤めた本木佐家の旧宅を移築したもの。
往時の部屋や庭園も江戸時代のまま。
江戸時代の空気、そして美をこれでもかと堪能できる数少ない場所なのだ。

鳥居のむこう側

自転車 : 平田本陣記念館14:50 → 粟津稲生神社16:02 平田本陣記念館を堪能したところで、最後の目的地「粟津稲生神社」へ向かう。
この神社は雲州平田駅から約10㎞離れた、一畑電車の高浜駅のすぐ近くにある神社である。
つまり往復20㎞である、我ながらこれは少し無謀だったと思っているが結果オーライ。
稲穂
▲たなびく稲穂の実に鮮やかなこと
往路は向かい風が大変にきつく、写真はこれしかなくざっくり割愛で大変申し訳ないが、
約1時間と少しをかけて10㎞の道のりを走破し、粟津稲生神社へ到着。
粟津稲生神社
▲真っ赤な鳥居が連なる粟津稲生神社

この神社、出雲大社へ向かう一畑電車の車窓からも眺めることができるのだが、
ほかの神社とは一線を画すすごい構造となっている。
なんと、
粟津稲生神社
粟津稲生神社
▲鳥居の向こうに踏切…!?
鳥居とお社の間に線路が通っているのである。
まるでどこかの近鉄電車と平城京のようなかんじだが、それをミニチュアサイズに収めるとこんな感じになるという具合。
特殊な構造ゆえ、一畑電車の沿線紹介では毎回取り上げられる、実はちょっとした有名地。
ここに来たからには撮影すべきものはただ1つ。
参道を突っ走る一畑電車』、望むべくはこれ1つ。
そして待つこと20分、待望の時間がやってきた。
粟津稲生神社と一畑電車
粟津稲生神社と一畑電車
粟津稲生神社と一畑電車
▲真っ白な一畑電車と真っ赤な鳥居の最強コントラスト
よし!満足、戻る!!

自転車 : 粟津稲生神社16:25 → 雲州平田駅17:14 17時25分に雲州平田駅を出る列車に乗るため、追い風の中、電気の力を存分に借りて自転車を漕ぐ。
稲穂
▲夕日に当たる稲穂もよいものだ
なんとかタイムリミットの10分前に雲州平田駅へ帰還、さすがに疲れ果てた。。。
自転車を返す時は駅員さんに一言声をかければ、駅員さんが所定の位置に戻してくれる。
駅舎の中で自販機とアイスを買うくらいの余裕はあった。
雲州平田駅
▲雲州平田駅。天気が良くてよかった
この日はいったん松江に戻り夕日を見たのであるが、それはもう少し先に取っておくとしよう。

第1話:出雲大社
第2話:神の浜
第3話:雨の中の奥出雲おろち・往路
第4話:雨の中の奥出雲おろち・復路
第5話:叶い石に願いを
第6話:黒き国宝
第7話:出雲サイクリング旅
第8話:玉造今昔物語
第9話:神の恋予知
第10話:島根最果て・美保関
第11話:彩れ!松江の空
第12話:青藍ノ海
他の旅行記はこちら