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旅行記 ~ 出雲旅行 -トロッコと縁結びの旅- Day5 #12 青藍ノ海

maoP

2022年8月3日~7日の出雲旅行、第12話(最終回)です。
旅行に出かける皆さまに向けたメモとしても役立てば幸いです。
拙い文章ですがどうぞお楽しみください…。
※本旅行はマスクや消毒などの感染対策を十分に実施した上で敢行しています。
※執筆日:2022年8月19日

※前回(第11話:彩れ!松江の空)はこちら
※各話にはPCでは左のサイドメニューから、スマホでは最後部のメニューからも飛べます

第12話:青藍ノ海

遠き日御碕

出雲旅行も5日目、最終日となった。
ここまで読んでいただいた方は『あそこにまだ行ってねぇなこいつ』などと思った方もいるかもしれない。
そう、最終日に赴く場所は、出雲大社と並ぶ一大観光地「日御碕灯台」である。

JR山陰本線 普通 出雲市行: 玉造温泉駅9:11 → 出雲市駅9:44 美保関灯台もなかなか遠い場所であったが、日御碕灯台も出雲市に近いとはいえなかなか遠い場所にある。
ひとまず日御碕へ向かうバスに乗るため、まずは出雲市駅を目指す。
玉造温泉駅
▲4日間お世話になった玉造温泉とも一旦お別れだ
山陰本線の車窓からは、これまで各所で幾度となく見てきた宍道湖が、
綺麗な青空に照らされ美しく光り輝くのが見えた。
宍道湖
▲宍道湖の絶景
そして宍道駅では2日目に乗車した観光列車、奥出雲おろち号の様子も。
あれ、これもしかして今回の旅行のハイライト動画かなんかを見ている・・・?
宍道駅
▲木次線に入るところの奥出雲おろち号

一畑バス 日御碕線 出雲大社連絡所行: 出雲市駅10:00 → 出雲大社連絡所10:27 一畑バス 日御碕線 日御碕灯台行: 出雲大社連絡所10:37 → 日御碕灯台11:00 日御碕へバスで行くには、まず出雲大社方面へ向かうバスで、終点の出雲大社連絡所まで向かう必要がある。
そこで日御碕まで行くバスに乗り換えて、灯台へ向かうのだ。
※直通しているバスもあるが、本数は多くなさそうだ。
一畑バス
▲日御碕へ向かうバス
スーツケースを引っ張っていたこともあって、行きは崖側の車窓。つまり往路の車窓はなし。
崖沿いに造られた道を大変そうに登って、時に乗用車に道を譲りつつ、バスは11時に日御碕灯台に到着。
出雲市駅から1時間、出雲大社からは23分の旅程だ。
日御碕灯台バス停
▲日御碕灯台バス停
日御碕灯台バス停
▲降りてすぐには案内看板
夕日の日御碕も見てみたいものだが、夏の夕日の時間はバスがないので今回は断念。
またバイクを手に入れたときにでも来るとしよう。

時間もちょうどいい頃合いなので、日御碕に軒を連ねるお店群から1つを選び出し、昼飯とする。
入ったのは柿谷商店さん。荷物を預かってもらって、いくら丼を注文。
柿谷商店
▲柿谷商店さん
柿谷商店
▲ほかほかのいくら丼
様々な海鮮丼、出雲そば、そしてかき氷などもやっているそうで、品ぞろえは豊富だった。
いくら丼とあら汁を堪能したところで、灯台のほうへいよいよ足を延ばす。

鮮やかなコントラスト

日御碕灯台は、寄り道しなければバス停から5分程度でたどり着けるところにある。
日御碕灯台
▲日御碕灯台への案内
看板でも110mと書かれているくらいで、灯台に行くだけならば本当に近場だ。
そのため、灯台方面へ歩くと、その日本一の高さの真っ白な灯台はすぐ目に飛び込んでくる。
日御碕灯台
▲すぐに灯台が登場
天を貫くような白亜の灯台、あれこそが「日御碕灯台」だ。

島根半島の西の断崖に立つ日御碕灯台。
高さが実に約44mあり、正直かなり頑張らないとカメラに入りきらない。
暑い中太陽へ首を上げるのもなかなか大変だ。
日御碕灯台
▲日本一の日御碕灯台
8月7日の出雲は、読んで字のごとく『最高の天気』に恵まれ、雲一つない快晴であった。
だから真っ白な灯台も真っ青な空も、どちらも共鳴しあってより鮮やかに映える。
まるでファンタジーの世界に飛び込んだよう。
日御碕灯台
▲青空を貫く灯台

しかし日御碕にきて灯台ばかりに目をやっているわけにはいかない。
灯台のすぐ背後には、自然の織りなすそれはそれは猛々しい断崖が連なっているからだ。
日御碕
▲群青色の穏やかな海
色の世界では、このように紫の深みをもつ青色のことを青藍(せいらん)というのだそうだ。
まるでどこかのハイテンポな和の曲の歌詞にありそうな、雅な色の名前である。
日御碕
日御碕
▲自然の作り出す最高の景観
この断崖はある程度整備されているのか、人間が歩けるところがそれなりに確保されているが、
横から見るとそれは読んで字のごとく絶壁なので、海に近づきすぎてはならない。
日御碕
▲急に絶壁になるじゃん
日御碕
▲果てまで続く岬
日御碕は灯台からかなり離れた場所にもずっと断崖が連なっており、まるでどこまでも歩いて行けるよう。
私は飛行機の時間もあるので、深追いはせず、程よいところで切り上げた。

最後に日御碕が一番よく映る構図を探し、1枚ぱしゃり。
日御碕灯台
▲日御碕、最高の1枚
緑と白の絶壁、深く青い海、鮮やかなスカイブルーの空、そして突き抜けた白亜の灯台。
日御碕の要素をぎゅっと詰め込んだ、最高の1枚になったのではないだろうか。

深紅のみさきさん

先ほどの商店で荷物を引き取り、今度は「日御碕神社」のほうへと歩く。
日御碕神社は灯台から歩いて10分弱、港町が広がる低地の近くにある。
下るほうがもちろん楽なので、先に灯台へ赴き、その後神社へ向かうのがよいだろう。
日御碕
▲日御碕の港を見下ろす
道中では「経島」(ふみしま)という離れ小島が右手に見える。
経島
▲鳥居のある島が経島
ウミネコの繁殖地として天然記念物として登録されており、おまけに日御碕神社の神域となっているため一般人は入れない。

灯台から下り坂を下り漁港へ出ると、真っ白な鳥居が現れる。日御碕神社の鳥居の一つだ。
日御碕神社 鳥居
▲日御碕神社の鳥居
本殿の入り口はもう少し南にあるので、神社を左手に見ながらぐるっと回り込む。
日御碕神社 鳥居
▲日御碕神社の入り口へ
この神社は古くから朝廷、そして歴代幕府の崇敬も厚く、社殿の修繕などが行われてきたという。
たいそうな歴史と文化を積み重ねてきた日御碕神社も、
地元では「みさきさん」なんて可愛らしい愛称で呼ばれているのだから、面白いものだ。

神社に入ってすぐ右手には大きな石板もといレリーフがある。
しかしこれは調べてみたが何か分からなかった、まぁ謎に包まれたままなのもいいものだが。
日御碕神社
▲何かが描かれた大きなレリーフ
手水舎で手口を清め、本殿へと歩みを進める。
この鮮やかな朱色に染まった社殿が特徴的だ。
日御碕神社 楼門
▲日御碕神社の楼門
日御碕神社は楼門の正面に見える「日沉宮」(ひしずみのみや)と、入って右手の小高いところに立つ「神の宮」の2つがある。
正面の日沉宮には、スサノオの姉といわれる天照大神(アマテラスオオミカミ)が祀られている。
日御碕神社 日沉宮
▲艶やかな赤に仕立て上げられた日沉宮
神の宮へは階段を上ることで参拝することができる。
こちらにはスサノオノミコトが祀られている。出雲ではあちこちでスサノオが祀られているのだ。
日御碕神社 神の宮
日御碕神社 神の宮
▲階段の先に見えるのが神の宮
これらの神社建築も本当に美しいのだが、
私がひときわ目を奪われたのは、神社の端っこに沿うように造られたこの回廊
どこまでも続くような、少し恐怖感も覚える、なんとも神秘的な空間。
日御碕神社 神の宮
▲美しき朱塗りの回廊
優美な朱塗りの梁の下に立つと、身も心も洗われるような、不思議な感覚に陥った。

鮮やかな赤、といえば日御碕神社のすぐ近くのお店で食べたかき氷も真っ赤であった。
かき氷
▲真っ赤ないちごのかき氷
バスを待つまでの数分間、地元の人たちに誘われひんやりとした味覚を堪能。
何気ない時間だったが、旅の魅力が詰まっているようだった。

一畑バス 日御碕線 出雲市駅行: 日御碕12:14 → 出雲市駅13:10 最後は再び一畑バスに乗り、日御碕を後にする。
復路は車窓右手、私の眼前に海が広がる。日御碕で見たのと同じ、深く青い穏やかな日本海だった。
日御碕
▲波一つない日本海
稲佐の浜
▲旅の締めくくりは稲佐の浜!
出雲大社に近づく寸でのところで、1日目に訪れた稲佐の浜がちらっと見えた。
やはり最終日だからと、神様が出雲旅行のハイライトを魅せてくれたのだろう。ありがたき。。。

第1話:出雲大社
第2話:神の浜
第3話:雨の中の奥出雲おろち・往路
第4話:雨の中の奥出雲おろち・復路
第5話:叶い石に願いを
第6話:黒き国宝
第7話:出雲サイクリング旅
第8話:玉造今昔物語
第9話:神の恋予知
第10話:島根最果て・美保関
第11話:彩れ!松江の空
第12話:青藍ノ海
他の旅行記はこちら