ブログ ~ 西日本周遊Day4 #9 荘厳なる神殿・厳島神社
maoP第9話:荘厳なる神殿・厳島神社
あらすじ
駐車場に空きがなく、かつ渋滞に巻き込まれ、宮島に到着したのは夜になってしまった我々。
しかし夜になったとはいえ、厳島神社から見どころが消えたかといえば全くそうではない。
夕日に照らされた厳島神社を見ることができなかったのは残念であるが、
それでも宮島に来た以上、この神社を見ないわけにはいかないのである。
夜には夜の輝きがあるし、朝には朝の静けさもあるはず。
そんな淡い期待を込めて、我々は夜と朝に2回、厳島神社への探訪を決めるのであった。
(今回はちょっと長丁場です、ご了承あれ)
広島の夜景
私は夜風にあたるのがとても大好きである。
例え風呂あがりだろうと、寝る前だろうと、コンビニに夜食を漁りに行くときだろうと、
つまりシチュエーションなんて関係ないのだ。夜風に当たるという行為そのものが大好きなのだ。
そんな行為に島独特の風情が加わるとどうなるか。
最高なのである。
▲宮島表参道商店街
この街なみ、昼は昼で賑わいでいっぱいだろうし、夜は夜でまた静寂があたりを包み込み、とても粋なものである。
そんな街並みにふいに現れた動物の影が1つ、いや、2つ3つはある。
鹿である。
▲周りに同化した鹿
奈良以外にもこう、堂々と鹿が街を練り歩く場所があるのかと驚いたものである。
鹿は私たち観光客に全く目をくれず、そのまま思うがままに人影が消えた商店街をとぼとぼと歩く。
たまに止まっては地面をぺろぺろ舐めているようである、彼らには一体何が見えているのだろうか。
そんなこんなで商店街を厳島神社に向かって西に歩いている途中、ふいに瀬戸内海が十字路から見えた。
そして私と友達はそこから見える景色に誘われるように瀬戸内海へ足を向ける。
▲広島の夜景。スマホカメラだとこれが限界
瀬戸内海に沿って広がる広島の夜景が広がっていたのだ。その様は本当に見事で、綺麗であった。
函館山からの夜景もやはり圧巻だったが、人間と同じ角度から見る夜景でここまで綺麗であると思ったのは初めてであった。
そしてふいに左に目線をやると、
工事中の厳島神社がまるで建設中のマンションのようにそびえ立っていた。
▲工事中の厳島神社
鳥居が見えないのは残念だが、こんな状態が見えるのは「今」だけである。そう考えると得だと思わないか?
厳島神社・夜
商店街を抜けると、すぐに厳島神社の鳥居が目の前に現れる。
それはとてもとてもでかく、別に鳥居の大きさが神社の格に相当するというわけではないだろうが、
それでも厳島神社という場所の格の違いを否応にも見せつけるようであった。
▲左に見える棒が鳥居、大きさが伝わるだろうか
長い参道を抜けると、
不意に工事中の鳥居(鳥居は見えないが)が右手によく見えるスポットに出る。
▲鳥居(?)が目の前に
平常時の夕方に訪れたならば、夕日が見事に鳥居を照らす最高のシチュエーションが見えることは想像に難くない。
しかしこの場所、特に柵などもなく、ちょっと鳥居に気を取られすぎると瀬戸内海に真っ逆さまというのが実に恐ろしい場所である。
鳥居がよく見えるスポットから左カーブをとると、
今度は厳島神社の本殿が見事なライトアップと共に、そこに鎮座していた。
▲ついに本殿のお出まし
決して派手ではないが、赤と白を基調とした建物が鮮やかに照らされている。
ふぅむ、なんと見事なことだろう。
そして極めつけが水面にその本殿がゆらめく様である。
昼に訪れても同じように水面には映えるだろうが、ライトアップされているからこそ、赤と白の本殿が「そのまんま」水面に映る。
▲綺麗に水面に映える厳島神社
本殿の反対側、豊国神社側には五重塔が建っている。
▲厳島神社の五重塔
こちらも若干のライトアップがなされているが、なんだろう、
クリスマスツリーのようにLEDで全身ぴかぴかにされていないところが実に良い。
確かにライトアップはされているが、その赤い体は荘厳さを失っていないように私には見えるのであった。
厳島神社・朝
日付が変わり11月15日、4日目つまり最終日の朝となった。
厳島神社はなんと朝の6時からその扉を開けている。宝物庫などは8時からなどとなっているが、
朝早起きすれば少なくとも本殿を練り歩くことができるのである。なんと贅沢な時間だろうか。
夜に対し朝の厳島神社はこのような感じ。
▲狛犬と工事中の鳥居
▲朝も雰囲気抜群の厳島神社
こちらもこちらで朝の静けさを体現しているようでよき。
入口は北東側に設けられている。
入口で料金を支払い、厳島神社の中へと進入する。
その通路からその雰囲気抜群。灯りが少なくちょっと薄暗いけど、それがまた厳かな感じがでている。
▲入口すぐの通路
入ってすぐに早速拝殿と祓殿がお出ましである。
祓殿では小さな大麻(おおぬさ)を実際に自由に触れることができる。
▲入口すぐの拝殿
▲祓殿の大麻
この2つの施設を抜けると外の光が入ってくるようになり、少し明るくなる。
Uの字に描かれた通路、東回廊を抜けるとついに屋根がなくなり、目前に平舞台が現れる。
▲東回廊
▲祓殿の大麻
おそらくここで舞を披露し神にささげることは想像に難くない。
それを裏付けるかのように、近くにはいわゆる楽器の演奏場所である楽房があった。
▲右楽房
平舞台の先には厳島神社が誇る鳥居・・・があるはずである。
▲水上マンションのよう
翻って今度は巨大な拝殿、本殿。
ここにおみくじやお守りなどを販売している場所がある。
私は厳島神社のストラップを、友達はしゃもじが気に入ったらしくそれぞれ購入。
家にお土産品を飾るショーケースがあるのでそこにストラップなどを細々と飾るのが旅行先から帰ってきたときの楽しみなのだ。
▲本殿にあるお賽銭箱とお参りする参拝者
この中央部あたりは比較的自由に見て回ることができる。
本殿に併設される土産屋を西に抜けると、東回廊の反対側、つまり西回廊に出る。
構造的には東回廊と変わらないが、おみくじを結びつけたり絵馬を取り付ける場所がある。
西回廊を抜けると能楽屋と能舞台が登場。
▲能が披露されるのだろう
そして向かい側にはとても人が渡れる橋ではないような、急な勾配を持つ橋、反橋(そりばし)があった。
▲重要文化財の反橋
ここまでくるとあとは出口へ抜けるだけである。
最後まで厳島神社の雰囲気を堪能して、出口から本殿を後にする。
時間にして20分程度。
宝物庫等を訪れるならもう少し時間を見る必要があるが、この程度であれば朝の散策程度にさくっと訪れることができる。
▲厳島神社はこれで以上
大願寺と清盛神社
最後に厳島神社の近くにある2つの仏閣をさくっと紹介。
まず出口のすぐ近くにあるのが大願寺。
▲正式名称は亀居山方光院大願寺
厳島神社の本当に近くにあるので、厳島神社の建物かと思ってしまうがそうではない。
ただこのお寺も観光サイトでは必ず取り上げられるほど超重要な仏閣なので、探訪するに越したことはない。
私たちは朝が早すぎたのでまだ開いてなかったが。。。
厳島神社の今度は西側を見ながら進んでいくと、中州みたいな場所に清盛神社がある。
その名の通り平清盛を祀る神社で、割と新しめの神社だそう。
ちなみに清盛神社のほうは厳島神社に属する。いわゆる境外社という分類にあたるようだ。
▲清盛神社
清盛神社付近から厳島神社を眺めるとまた違った味が楽しめる。
噛んでも噛んでも味が出続けるガムのようだ。
▲西側から厳島神社を眺める
厳島神社の付近にはこのブログでは全く紹介しきれないほどたくさんの仏閣や資料館があるので、
訪れた際には是非存分に時間を取って堪能しつくしたいところ。