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ブログ ~ 飯田線の旅Day1 #2 大雨の木曽路

maoP

2021年7月31日~8月4日の飯田線の旅の1日目、第2話です。
旅行に出かける皆さまに向けたメモとしても役立てば幸いです。
拙い文章ですがどうぞお楽しみください…。
※執筆日:2021年8月5日

※第1話はこちら
※各話にはPCでは左のサイドメニューから、スマホでは最後部のメニューからも飛べます

第2話:大雨の木曽路

あらすじ


1日目の後半戦、中津川を出立し木曽路を駆け上る我。
木曽路は中山道の異称で、中津川近くの馬籠(まごめ)峠から長野県上田にある鳥居峠が該当するよう。 しかし行く先には恐ろしく真っ黒な雨雲と雷の気配が。
いきなりの難所突入、果たして無事に木曽路を抜け、目的地である長野県の伊那路に向かうことができるのか…。

中津川駅を発つ

中津川の駅に舞い戻り、中央本線松本行きの普通列車に乗り込む。


列車は東海の主力313系。
このあと中央線のみならず飯田線でも何度とも見ることになる列車であるが、
この時の私はまだJR東海の車両は新鮮味を覚えていたので写真をぱしゃぱしゃ。

中津川ではお昼ご飯を食べる時間がとれなかったので、駅に併設されている売店でおにぎりを買い、列車内でおにぎりを食す。
飛行機をもうちょっと早い時間にすれば中津川で昼飯の時間が取れたであろうものの、
なかなか8時40分より前に飛び立つのは難しいのもまた現実。
暑いのでちょっと塩分補給もかねて梅のおにぎりをチョイス。

列車は14時15分、中津川駅を出発。
▲落合川にかかる橋梁
4分ほどで落合川を渡り、列車は北上を続けていく。
なお落合川はこのあと木曽川と合流し、岐阜の市外へ流れていきます。
▲中央本線 落合川駅~坂下駅
車窓もすっかり田舎の雰囲気に。
列車からだと涼しいけれど、現地に立つと太陽が容赦なく照り付けてきっとものの数分で汗だくの地獄だろう。

予期できたがしかし大雨

車内はクロスシート2席を1人で使うとして、それが全て埋まってぽつぽつ立ち客が出るくらい。
本数が少ないせいもあってかそれなりには混むのだなと感想を持つ。

そして列車は1時間程度でに木曽福島駅に到着。
ちょうど中津川と長野県塩尻の中間地点にある駅なので、ここまでくると木曽路も半分を通過なのだ。
少しググってみればなかなかいい雰囲気の街があるみたいなので、
中津川に引き続き中山道の宿場町として訪問してみるのもいいだろうが、
ここで下車してしまうと今日中に宿泊地に到着できないので惜しみながらスルー。
ちなみにこの飯田線の旅での宿泊地は全て飯田。つまり伊那路満喫ルート。

木曽福島を出て数分、一気に大雨が降り出し始めた。
対向列車を観ようとすれば窓ガラスに雨粒が滝のように流れ落ちるような状況に。
▲原野駅での列車交換
その先もひどく大雨に見舞われ、駅に到着すればホームには大粒の雨が打ち付ける様を見せつけられる。
ここで心配になることといえば、もちろん
列車が止まらないこと
列車が止まってしまって飯田まで行けないことになってしまっては
旅行の出鼻を挫かれなんなら2日目も移動だけになってしまうかもしれない。
それだけはなんとか避けたいと祈りつつ列車は山をどんどん進む。
すると
▲贄川駅
小康状態になり、少しずつ晴れ間が見えてくるように。
天は私にお味方くださった!

天は敵か味方か

列車は山道を走り切り、ターミナル駅の塩尻駅に到着。

乗っている列車はそのまま松本まで行ってしまうが今回の私の目的地とは正反対なのでここでお別れ。
1番ホームに向かい、続いて乗り込む列車「快速みすず」を待つことに。
▲新宿と松本を結ぶ特急あずさ
私はこの新しいあずさを撮るのが初めてだったのでちょっとうきうき。
でもE351系が一番馴染みがあるというか、好き。
あずさ自体は3年前、松本から新宿に行くときに乗った経験ありデス。
そんなわけで南の空に雷が鳴り響く中間髪入れずにどんどんやってくる列車をカメラに収めていると、

16時50分、211系がホームに滑り込んできた。
この時の列車はロングシート。この旅初めてのロングシートであった。
そして旅はついに中央線から飯田線へ。この旅にて幾度と使うことになる飯田線へ足を踏み入れるっ!

しかしここで飯田線の案内を見てみると、
飯田線内は駒ヶ根駅から水窪駅の間にて落石や大雨の影響で運転見合わせ中・・・
だが私が駒ヶ根までたどり着くには今しばらく時間がある、
きっと、きっと私を終点の飯田駅まで連れて行ってくれるに違いないっ!
▲川岸駅に停車中
しかし列車が進む中、無情にも運行案内は見合わせのまま、そしてアナウンスも見合わせの連絡が続く。
18時23分頃、快速みすずは駒ヶ根駅に到着した。
駅構内では運転見合わせのアナウンスが続き、ここで打ち切りになることを察したのか乗客が続々と降りていく。
天よ、私を見放してしまうのか・・・?
▲開いたドアから駒ヶ根駅

しかしそこで車掌さんが止めたのである。
誰を?
駒ヶ根より先に行く人を、である。
つまりこれはどういうことかといえば、
列車はまだ先に向かう ということである!

歓喜の輪が私の中でできあがり、それと同時に安堵した息を一つつくと、列車のドアが閉まった。
18時30分過ぎに列車は出発し、伊那路を南下していく。
どこかで運転中止になるかもしれない、
だけどとにかく飯田に近づけばタクシー代が浮く
当時の私の頭の中はタクシー代金への憂慮と運転続行を祈るカオスな状態に。
▲飯田線 伊那福岡駅~田切駅間
しかし大雨の影響は色濃く残り、先の列車は飯田までの間に普通列車が3本も残っているという。
こちらは快速である。 快速みすずは通過駅が多くないとはいえ、普通列車より足は速い。
待っているのは信号待ちの連鎖である。
でもこの先に行ってくれるという希望があるだけで今の私は生きているので信号待ちなんてなんのそのっ。

七久保駅の奇跡

18時55分、列車は定刻より数分だけ遅れて七久保駅に到着。
というのも飯島駅で少し長い時間止まる分をほぼショートかットしたため。
しかし先行列車が渋滞中のため列車はしばらくここで止まることに。
ドアは開け放たれているので、私と同じ旅行者数名が、外の空気を吸いに七久保駅のホームに繰り出す。
すると目の前に現れたのは、

なんとも雰囲気のある夕焼け空であった。
海に沈む夕日のように鮮やかなオレンジ色ではないけれども、
猛暑、大雨、列車の遅れと1日目から超ハードな旅路であった私にとって、
その夕焼けは神からの贈り物――「奇跡」であるように思えてならなかった。
▲七久保駅にて発車を待つ
七久保駅には綺麗なトイレも併設されていたので待ち時間も何も文句なし、実に素晴らしい。


列車の全体像が映る写真か、夕日が多く映る写真か。
どちらが好きかは好みが分かれそうなところだけど、私は2枚目の写真の方が好き。

列車は七久保駅に数十分停車した後、出発。
途中車掌さんがきてくれ、大幅に遅れることになるが飯田駅までは行ってくれるとのこと。
あぁ、やはり天は私のお味方であったか・・・!
というか車掌さん、駅に到着する度に毎度毎度私たちに状況を連絡下さる。
車掌さんの人柄もあるのかもしれないが、車掌さんは悪くないのになんだかものすごく申し訳ない気持ちになった。
こっちは18きっぷだし・・・。ごめんね優しい車掌さん。

約7㎞先の伊那大島駅には20時13分着。
信号待ちももはやなんの苦にもならなくなった。ここまでくれば飯田まであと少しである。

そして20時46分。72分遅れて、快速みすずは無事飯田駅に到着。
▲無事飯田駅にやってこれたことに感謝
▲飯田駅駅舎
当時の私の気分はもうとにかく
つかれた この一言である。
72分遅れというのはなかなかにきつくホテルにももちろん一報を入れたが、
それでも飯田の駅まで予定したルートでちゃんとこれたというのはよかった、本当によかった。
そしてこの後も幾度となく、私は天気に蹂躙されていくことになる・・・。

第1話:中山道を往く
第2話:大雨の木曽路
第3話:下の春と秋
第4話:眼前に広がるは
第5話:ソースカツ丼の誘惑
第6話:三河川合の失敗
第7話:長篠
第8話:湯谷の町
第9話:静寂の秘境駅
第10話:突き抜ける、飛行機雲
第11話:いなり、うなぎ、一期一会
第12話:豊川稲荷
第13話:飯田線回顧録
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