ブログ ~ 北陸風雪紀Day3 #11 長町武家屋敷跡
maoP第11話:長町武家屋敷跡
尾山神社
前回、金沢城の玉泉院丸庭園を最後に訪れた私たち。
そこを訪れて金沢城を後にする、つまり「鼠多門」を通って西に抜けると、そのまま「尾山神社」に向かうことができる。
正面から入るわけじゃないから鳥居を1回だけ通るという、なんとも不思議な感じになるが。
尾山神社を東から入ってくると最初に目に入るのは庭園のような池のような場所だろう。
▲境内の南に位置する池
この池、なかなかに面積が広く、ぐるっと回るだけでも数分を要する。
そして写真の通り池には道が架けられており、池を縦横無尽に移動することができる・・・
と思いきやRPGの宝箱が配置されている島のように行き止まりだったりする場所もある。
旅行記に起こすにあたり色々調べてみたが、どうにもこの池のことはどこにも書いていない。
まぁ池は池だから特に書くに値しないということなのかもしれない。
▲母子順風之像
近くには「母子順風之像」という像がある。
意味はなんとなく分かるが、どういうモチーフなのかよく、いや、さっぱりわからない。
この尾山神社、祀っているのは加賀の大大名の始祖であり戦国時代の英傑、「前田利家」である。
私のような戦国時代大好き人間にとってはまるで御神体様が目の前に現れたかのように興奮していた。
▲前田利家公
▲尾山神社本殿
尾山神社といえばその特徴的な神門を忘れるわけにはいかない。
洋風建築が基であるが、中国風も混入しており、さらには日本最古の避雷針まで備えているという奇抜っぷりである。
完成したのは1875年で、棟梁・津田吉之助の設計施工だそうだ。
▲尾山神社神門
長町武家屋敷跡
尾山神社から通りを抜け小路に入ると、なんとも風情のある街並みが広がる。
この用水路?川?の名前も、調べても特にわからず、、、
国土地理院の地図とかも意外と細かいところまでは載ってないのだよな。
▲用水路と共に発展した町
そんな街並みを見ながら、ふと交差点で右に目をやると、
目的地である「長町武家屋敷跡」が何の前触れもなく目の前に現れる。
▲長町武家屋敷跡
江戸の藩政時代の、豪壮な武家屋敷が立ち並ぶ長町地区。
伝統環境保存区域および景観地区に指定されており、趣のある景観が維持されているエリアとなっている。
黄色の土壁というのが、ひがし茶屋街などの木造家屋とはまた違った風情、そして歴史を感じさせてくれる。
夜に訪れたらこれまたきっと、暖かな灯りで心が現れるに違いない。
▲黄色の土壁がド派手に目立つ
▲Sカーブも風情溢れる
通り自体は数分で抜けてしまうが、保存地区はまだまだ続く。
写真は「大野庄用水」の碑。こういう小さな用水路もまた景観に華を添えるのだな。
▲大野庄用水
付近には雰囲気たっぷりの和菓子屋もある。
旅先で自分用のお菓子を買うのは珍しいのだが、今回はついつい食指が伸びてしまった。
▲和菓子屋「茶菓工房たろう」さん
▲買ったおやつ
購入したのはいちごのどら焼きと羊羹。
どちらもとてもふんわりとした甘い味で、最高に美味でした。
武家屋敷跡 野村家
長町の武家屋敷跡で忘れてはいけないのが、
実際に武家屋敷の中を一般公開により見ることができる「野村家」である。
▲野村家入口
入館料は550円とちょっとお高めだが、とりあえず中へ入ってみることにした。
中は貴重な展示品もあるが、そもそも武家屋敷自体が貴重そのものであるため、
鞄や腕などを施設のふすまや壁などにぶつけないようにしてくださいと言われる。
鞄は事前に預けることができるので、特にリュックなど視界に入らないものは預けてしまう方がよいだろう。
▲甲冑
屋敷の内部はこのように当時の豪族が住んでいた部屋がいくつかあり、
自由に行き来、閲覧することが可能だ。
▲当時を偲ばせる部屋
外国のガイドブックでも指折りのレベルとして紹介されているというここの日本庭園。
実際金沢市の観光公式サイトでも浴衣姿の女性と共に庭園が映っているが、それのなんと風情のあること。
▲日本庭園
あとは2階には小さな茶室があったり、当時の物品を飾った展示室もあったりと、
全て見て回るとだいたい20分程度かかる。
事前に時代背景などを予習しておくとより堪能できるだろう。