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ブログ ~ 北陸風雪紀Day3 #10 金沢城の城壁探検

maoP

2021年12月18日~20日北陸旅行第10話です。
旅行に出かける皆さまに向けたメモとしても役立てば幸いです。
拙い文章ですがどうぞお楽しみください…。
※執筆日:2022年2月11日

※初回はこちら
※前回(9話)はこちら
※各話にはPCでは左のサイドメニューから、スマホでは最後部のメニューからも飛べます

第10話:金沢城の城壁探検

石垣一挙公開

金沢城は全国の城の中でも数多くの石垣が残る城として有名なのである。
今回はガイドマップを用いて主要な石垣を10か所回ってきたので、それを一気に公開。
金沢城のガイドマップ
金沢城のガイドマップ
▲金沢城のガイドマップ
このガイドマップでいうところの赤丸になる。
本ブログでは1から10の順番で紹介していくが、
実際に訪れた順番は1から10ではなくちょっとルート変更しているのであしからず。
分かりやすいようガイドマップでの番号も一緒に付記しておこう。
※以下で紹介する文章はガイドマップ或いは現場の紹介版のものを一部流用している。

さて兼六園から橋を渡り、金沢城の門をくぐる。
すると早速一番最初の石垣が登場する。
①石川門石垣 石川門石垣
▲①石川門石垣
よく見ると左右で組み方が違うのがわかるだろうか。
右側は「切石積み」(切り込みハギ)、左側は「粗加工石積み」(打ち込みハギ)というそうだ。
1765年の改修時のものとみられているという。
②内堀石垣 内堀石垣
▲②内堀石垣
平成11年から12年にかけて復元された石垣。
二の丸を守るための堀として造られたといわれている。
③菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓石垣 菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓石垣
▲③菱櫓・五十間長屋・橋爪門続櫓石垣
ここから見えるのは「粗加工石積み」。
裏手の二の丸側からは「切石積み」となっている。
④二の丸北面石垣 二の丸北面石垣
▲④二の丸北面石垣
この付近の石垣は形が大きさが揃えられており、最も完成されたものといわれているようだ。
加賀藩の石垣技術者・後藤彦三郎は「城内でも指折りの石垣」とほめたたえている。
⑤土橋門石垣 土橋門石垣
▲⑤土橋門石垣
土橋門の土台になった石垣。
「粗加工石積み」の技巧が用いられ、六角形の石は防火の願いを込め亀を表す。
⑥数寄屋敷石垣 寄屋敷石垣
▲⑥寄屋敷石垣
「数寄屋」(すきや)とは藩主の側室たちの住まいのこと。
石垣を切り出すときの作業分担に使われたとみられる刻印が残されている。
⑦戌亥櫓石垣 戌亥櫓石垣
▲⑦戌亥櫓石垣
基本的に「粗加工石積み」の積み方だが、
石の隙間に平らな石をはめ込み、「切石積み」のように見せる技法が使われている。
⑧三十間長屋石垣 三十間長屋石垣
▲⑧三十間長屋石垣
表面の縁取りだけを揃え、内側は粗いままにしておく「金場取り残し積み」という手法が使われている。
当時の文書でも「いきおいのある積み方」と表現されているようだ。
⑨鉄門石垣 鉄門石垣
▲⑨鉄門石垣
本丸の入り口となる鉄門の石垣。
城の重要な部分に使われる「切石積み」がここでも使われている。
⑩東ノ丸北面石垣 東ノ丸北面石垣
▲⑩東ノ丸北面石垣
金沢城の石垣の中でも特に古い技法である「野面積み」という手法が使われている。
自然石や粗割りしただけの石を緩い勾配で積み上げたもの。
利家が実際に石垣回収に乗り出した石垣。

石垣以外の遺構

ここまで石垣をひたすら並べてきたが、もちろん石垣がすべてではない。
まずは入口、重要文化財である「石川門」。
石川門
▲いきなり重要文化財、石川門のお出まし
石川門をくぐって最初に目に入るのは
先程も出た五十間長屋と、そして「河北門」であろう。
河北門
▲河北門
河北門は右手にある階段を登り内部を見学できるが、
中は正直あまり大したものはないので、スルーしてもかまわないと思う。

鶴の丸広場には野ざらしにされた井戸もある。
鶴の丸広場・井戸
▲返事がない、ただの井戸のようだ

金沢城には重要な橋が2本ある。
まずはこちら、「極楽橋」である。
江戸時代から使われる名前のようで、金沢御堂に由来するといわれている。
極楽橋
▲極楽橋
そしてもう1つが三の丸広場にかかっている「橋爪橋」。
二の丸御殿へ行くための橋だが、めっちゃ厳しい制限がかけられていたようだ。
橋爪橋
▲橋爪橋

玉泉院丸庭園

金沢城を西に抜けると、「玉泉院丸庭園」という日本庭園に出る。
ガイドブックなどでもほとんど触れられていない庭園だが、これがまた実に綺麗で立派なこと。
これを大々的に宣伝しないなんて本当に勿体ないと思う。
玉泉院丸庭園
▲中央部から庭園を見渡す
この庭園、外周をぐるっと回ることくらいしかできず、
橋を渡ったりしてくまなく探索することはできない。
とはいえ、池には綺麗に空が反射するし、角度によっては金沢城の城壁も一緒に収められる、ある種唯一無二の庭園なのだ。
玉泉院丸庭園
▲反射が美しい
玉泉院丸庭園
▲右上に見えるのが金沢城の城壁

次回はいよいよ金沢の街もクライマックス。
長町武家屋敷跡に足を運ぶ。

第1話:冬の高山本線
第2話:高山陣屋
第3話:飛騨牛が世界一美味い
第4話:活況・宮川朝市
第5話:豪雪白川郷・前編
第6話:豪雪白川郷・後編
第7話:天候七変化
第8話:静けさ包むひがし茶屋街
第9話:兼六園
第10話:金沢城の城壁探検
第11話:長町武家屋敷跡
第12話:特急サンダーバードの帰路
他の旅行ブログはこちら