ブログ ~ 北陸風雪紀Day2 #8 静けさ包むひがし茶屋街
maoP第8話:静けさ包むひがし茶屋街
落ち着く天候
前回目まぐるしく変わる天候に振り回された私たちであったが、
「橋場町」バス停で降りてひがし茶屋街のほうへ歩いていくと、
その天候も少しばかり落ち着きを見せ始めた。全く、気まぐれだねぇ。
▲国道359号、城北大通り
雨さえ降らなければ旅情が勝る。
霧雨に霞みぼわっと浮かび上がる街灯や信号、それに照らされる道路。
なんとも美しい1枚の絵になるじゃないか。
時間も時間とあって交通量はほとんどなく、車待ちのない青信号を対向へと渡る。
目指す「ひがし茶屋街」は、その名の通り金沢の東側の一角に広がる風情溢れる街並みだ。
大きな幹線道路から1本中に入ると御覧の通り、一気に静けさがあたりを包む。
車通りもなければ人の声も一切聞こえない、うるさすぎる静寂が、私たちの耳をつく。
▲ひがし茶屋街への道
浅野川大橋交番前の交差点からひがし茶屋街の方へと歩くこと2,3分。
ここから先はひがし茶屋街であることを知らせる、小さな案内板が現れた。
▲ひがし茶屋街案内板
近くには小さな休憩所もひっそりとたたずむ。
さすがに雨に濡れていたからベンチも地面もびちゃびちゃであったが、それにしても味があるな。
▲小さな休憩所
夜のひがし茶屋街
そんな休憩所から少しばかり歩けば、本格的にひがし茶屋街の中へと入っていく。
ほとんど人影はなかったが、私たちと同じような、いや少しばかり年はいっているか、
男性2人組がその街並みを写真に収めようと悪戦苦闘していた。
▲見事な枝垂れ
きっと春に訪れれば素晴らしい枝垂れ桜が見られるであろう、木が1本鎮座していた。
そしてこの木がある広場こそひがし茶屋街の中心地といえるような場所といえよう。
そんな広場からはいくつか道が分岐している。
▲細い道を進む
人2~3人が通るのがやっとなそんな細道を抜けると、大きく道幅が広がった。
そんなメイン通りの景色を写真に収めれば、
▲夜のひがし茶屋街
宵闇を包む暖かな灯り、木造家屋の立ち並ぶ雰囲気。
なんと雅な風景であろうか。
普段カメラを出さない友達も(というか私に任せて後でくれって言うのだがw)、この時はカメラを構えて写真を撮影していた。
ちなみにこの時間はお店はやっていないし、街に繰り出していた人が戻ってくるため車通りも少しばかりある。
つまりここも白川郷と同様に地元の人が日常生活を送っている場所なのだ。
興奮しすぎて騒ぎすぎないようにしたい。
文具屋さんのような場所でT字路にぶつかり、進路を北、つまり向かって左へと変更する。
再び道幅が細くなり、ひがし茶屋街のはずれ、子来坂との交差点に出た。
すると「東山菅原神社」が不意に目の前に現れる。
▲東山菅原神社
思わずため息の出るような。
まるでアニメや漫画のOPのワンカットにでも採用されそうな。
それはそれは妖艶で厳かな雰囲気が醸しだされる、小さいけれど立派な神社であった。
神社のある交差点を西に進路をとる。
先程の『▲夜のひがし茶屋街』の写真から、建物を挟んで北側の道路にきたわけだ。
▲小さな通りに小さな活気が
このあたりは表だって派手にお店がやっているようには見えなかったが、
よくよく耳を澄ましてみれば、中でお客さんとお店の人が会話をしているような声が聞こえる。
恐らく観光客向けというよりかは地元の人向けに秘かに店を開けているのかもしれない。
昼は観光客を出迎え、夜は地元民の癒しの場となる。情緒あふれる場所だ。
宇多須神社
とはいえ、この道をそのまま行くと先程の枝垂れの広場に出て終わりとなる。
それはなんだか勿体ない気がしたので、あえてこの道をUターンし、先程の小さな神社方向へ戻り、
そしてさらにその先、先程ちらっと見えた神社「宇多須神社」を見てみることにする。
比較的敷地の広い、大きく立派な神社だ。
▲宇多須神社
夜の神社。その灯りに、まるで憑りつかれるように、惹かれるように。
▲鳥居も立派
この時間にいつまでも長居するのは悪いから、写真を撮ってすぐに退散。
最後にメインストリートをもう一度写真に収める。
▲メインストリートをもう一度
ぼわっと浮かび上がった暖かな街灯、本当にこれが大好物。
この時ばかりは雨に感謝した。
・・・帰り際に雨脚が再び強くなってきたが。ったく、この街は本当に天候が変わりやすいや。