ブログ ~ 層雲峡旅行Day1 #1 上川の町
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第1話:上川の町
あらすじ
層雲峡へ向かうため札幌を出、北に進路をとる。
途中上川にて下車、駅に降り立ち、特急大雪を見送る。
上川駅で切符に判を押してもらい(いつもお手数おかけします)上川の駅に展示されている温泉娘を写真に収めると、
駅前に止まっているタクシーに声をかけて町の南西方面にある「北の森ガーデン」に移動。
タクシーでの移動はわずか数分程度、運ちゃんに700円ちょっとを支払って下車。
さてさてこの北の森ガーデンになにがあるかというと、端的にいえば
「北海道アイスパビリオン」
「クマ牧場」
の2点がある。
正確にはアスレチック広場があったりレストランやお土産店も併設されていたりとなかなか観光に特化した施設ではあるが、
主立った目玉として挙げるならこの2点であろう。
というかアイスパビリオンってなんじゃらほいと
そうだな、簡単にいえば「氷の美術館」という表現が適しているだろう。実際何があるかはこのあと順を追って見ていくとしようか。
▲アイスパビリオン
一足先に、冬
入口の周辺をうろうろしていると、散ってしまった褐色の葉を寄せていたおばちゃんに声をかけられ、
「見学の方ですか?」
「ええ、まぁ、はい」
突然の声掛けに少し狼狽していると、
「じゃあね、こちらに荷物置いて、受付してくださいね」
持っていた大きな荷物を預かられ、受付に誘導され窓口で1100円をお支払い。
そのままあれよあれよという間に入口ホールの椅子に促され、おじちゃんからこの美術館についての説明会が始まる。
こちらに考える隙を与えない、なるほど策士である。
おじちゃんからの説明内容は館内の説明、上述したが追々記載していくので詳細は書かないけど、
「彼女でも連れてきたときのためにね、予習しておくといいね」
ここでもこの話を振られるとは・・・一人旅ならではのつらさというところかw
やはり年頃の青年はみな彼女を持っているものなのであろうか。
さて実際に館内に通されると、まずいきなりお出迎えは煌びやかに彩られた階段と通路。
自然のものではないにしろ、こうも鮮やかであるとなかなか感嘆せずにはいられない。
▲ライトが煌びやか
鏡の部屋を通り、イルミネーションのモニュメントをぐるっと通過。
▲何かといわれるとよくわからないモニュメント
ここまではただただ普通の美術館という感じであるが、ここからが本番である。
お姉さんが1名立っており、その近くにずらっとハンガーにかけられて並べられているのは「防寒着」。
緑色の防寒着を着込み、手袋を着用。
業務冷凍庫のような分厚い自動扉を開けると、待っていたのはまさしく「氷の世界」であった。
さてこの氷の世界であるが、さしてそこまで大きいものではなく、大広間に様々なアトラクション(?)が集約しているようなイメージだ。
まず目に飛び込んでくるのが天井の氷の柱だろう。
天井はかなり高く、ずっと見上げていると吸い込まれていきそうな錯覚を覚える。
▲鍾乳洞を思わせる
続いて「氷の王様の家」なるモニュメント、そしてネーミングセンス皆無の「暖かい家」が現れる。
氷の王様は単純に雪だるまが置いてあるだけ…に見えるが、
ライトアップで彩られた氷が傍に置かれておりこれがなかなかに綺麗。
▲氷の王様の家内部
暖かい家はその名の通り暖房がきいた暖かい家である。
極寒の世界に疲れてしまった内地の人の癒しの場になるであろう。内部にはストーブが配備されていた。
▲氷はライトを通すとなかなか綺麗
そしてメインディッシュはマイナス41度を体験できるスペース。
旭川の観測所で観測された日本最低気温のマイナス41度の冷気が1分間天井から噴射される。
寒い地方に住んでいる民なら分かると思うのだが、冷気というのは一定以上になると「痛い」。
この冷気はまさに「痛み」を感じるものであり、マイナス15度程度なら毎年経験する私も数十秒しか耐えることができなかった。これはえぐいぞ。
▲突き刺すような冷気を体感できる
あとはスノースライダーのような施設もあったのだが、これは現在はやっていないようで管理人もいなければ扉も開かず。またの機会としよう。
そして出口方面に向かうところで、「ダイヤモンドダスト」。真打登場である。
写真にはなかなか綺麗に映らないしこれは実際に肉眼で見てもらうのが美しくてよいだろう。
ダイヤモンドダストは実際は陸別や足寄などの北海道の内陸で稀に見ることができる激レアな現象である。
テレビではよく聞く単語でテレビ越しにはよく見るが、模したものとはいえ実際に現物を見るのは私も初めてであった。
▲カメラで綺麗に撮るのは難しい、スマホならなおさら
最後にお出迎えはクリオネちゃん。
クリオネは網走のオホーツク流氷館でも見ることができるが、こちらのほうが数は多く泳いでいるように見える。
そして全方向から見ることができるのでよりクリオネちゃんを写真に収めやすい。よき。
▲クリオネちゃん
これで氷の美術館はおしまい。全て見て回っても30分あれば事足りる。
防寒着諸々を返却しお土産屋さんに通されると、暖気により体が少しずつほぐれていくのを感じた。
▲併設されているお土産屋さん
暖かいお茶とお菓子1枚、そして焼きとうもろこしを無料で頂戴した。素晴らしいサービス、体に芯まで染みわたるぅ。
ちなみに焼きとうもろこしは一周廻ってめちゃめちゃ熱い。やけど注意である。
私は少し冷めるのを待ってから、外の外食スペースでむしゃむしゃと頬張った。
▲素晴らしいサービス
お土産屋さんのおばちゃんは気さくな人で、お客も少なく話したりないのか次から次へと言葉が出てくる。
昨日の天気の話に始まれば私の旅程や札幌では車なんていらないわよねの話まで、
まぁ私も私でこういうお話は嫌いじゃないから、会話が弾んでいくのであるが。
それにしても旅行先ではおばちゃんによく懐かれるものである。
VSクマ
クマ牧場といえば登別のクマ牧場がやはり王道というか人気どころであるが、
この上川の地にもクマ牧場があるのを御存じだろうか。
アイスパビリオンから歩いて数分、アスレチック広場を通過するとクマ牧場にたどり着ける、門構えはこんな感じ。
▲クマ牧場らしい?門構え
ちなみに入場門らしき施設はあるものの入場料は不要。つまりタダである。
▲入場施設は閉鎖
足を踏み入れてみると早速巨大な檻が現れ、熊が数頭のそのそと歩いている。
▲クマを柵越しに
そしてこの熊はれっきとした「ヒグマ」である。
…であるはずなのだが、いやはや飼い慣らされているためか実におとなしく、そして驚くことに観光客を見ると
▲お座り・・・?
このようにお座りのような体制になって寛ぐのである。なんとまぁ。
これは観光客がおやつを投げてくれるのを待っている体制なのである。
人が来れば食べ物を投げてくれると学習しているので、ただ歩くだけでも熊は観光客と同じ方向に同じ速度で歩く。
熊というのは本当に学習能力の高い動物である、それゆえ恐ろしい惨劇も生み出すのであるが・・・。
近くの販売所で300円でクッキーを購入し熊に餌を投げてみると、
地面に落下して割れたクッキーに歩み寄りそれを拾って食べる。
本当に熊に餌をやっているとは思えないような長閑な時間が広がるばかりであった。
※以下は動画です、音が出るので注意
ちなみに餌は結構投げる力が必要で、ひょいっと投げるだけでは手前の崖みたいなスペースに落ちてしまい熊がとても悲しんでしまう。
クッキーの入っていたカップは近くに蓋のされたゴミ箱があるのでそこに捨てましょう。
紅葉が待っている
▲北の森ガーデン
北の森ガーデンを後にし、近くの「上川ポンモシリ」バス停にてバスを待つ。
▲名前がいかにもアイヌっぽい
ふと東の方に目をやると、遠くに見える山々が緑ではなく様々な色に色づいているのがわかった。
あれを今から見に行くのか・・・と考えると心も躍るものである。
待ち時間というのはどうにも敬遠されがちだけど、私はこうやって次の目的地への期待を膨らませる時間がものすごく好きだ。
▲遠くの山々を見る
ちなみにバスは13分遅れでやってきた。やはり定時性は微妙だな。。