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旅行記 ~ 冬の関西編 Day1 #1 紀州口の城

maoP

2022年~2023年冬の関西旅行編です。
旅行に出かける皆さまに向けたメモとしても役立てば幸いです。
拙い文章ですがどうぞお楽しみください…。
※本旅行はマスクや消毒などの感染対策を十分に実施した上で敢行しています。
※執筆日:2023年1月19日

※各話にはPCでは左のサイドメニューから、スマホでは最後部のメニューからも飛べます

第1話:紀州口の城

和歌山に初上陸した

私なりに日本全国あちこち回ってきたつもりだったが、実のところ和歌山県には上陸したことがなかった。
新大阪駅には出張で来ていたが、その新大阪駅からは特急くろしおが和歌山方面に出ている。
このチャンスを逃すわけにはいかないわけで、
くろしお号
▲くろしお号
新大阪で駅弁を買って、10時15分発の白浜行の特急に乗り込む。
新大阪から乗車したのは数人、車内にも数人レベルで混雑しているとはいえなかった。
そんな車内の所定の席に着席後、お腹が空いていたので早々お弁当を広げる。
駅弁
▲「瀬戸内しいたけと但馬牛めし」
なるべく地元周辺の材料を使ったご飯を食べるのが私の旅のモットーだ。
そこにはレストランやお弁当、地元の有名店といった括りは特にないが、
チェーン店に入ることやコンビニ弁当で済ませることは極力0にするのが目標である。

列車は新大阪を出て淀川を渡ると、大阪駅は経由せず貨物船を通り天王寺駅へ向かう。
新大阪から1時間も経てば和歌山県に突入し、和歌山市の中心部より少し北側を流れる紀ノ川を渡る。
紀ノ川
▲大きな紀ノ川
紀ノ川を渡れば和歌山駅はすぐそこだ。
和歌山駅
▲和歌山に初上陸
そのまま和歌山駅で下車し、初めて和歌山県の土地を踏む。
階段には大きな和歌山城のラッピングが施されていた。歓迎の印として受け取っておこう。

白浜に向けて出発するくろしお号を見送り、階段を上がって改札側へ向かう。
和歌山駅
▲和歌山の観光名所
改札が併設されているホームには和歌山周辺の観光名所が大きな地図とともに掲示されている。
なるほど、これはわかりやすい。
こういうのを見るととにかく旅行意欲がかきたてられるが、今回は和歌山市周辺の本当に入り口部分、いうなれば紀州口のみの旅行とすることとした。

和歌山城

和歌山駅で切符を回収してもらい、ロッカーに荷物をぶん投げる。
駅に出ると和歌山城行のバスが出発しようとしていたところだったため、ちょっと駆け込み気味になってしまって申し訳なかったが飛び乗った。

和歌山駅から和歌山城までは2㎞弱くらい距離がある。
別に歩いても30分くらいだから歩いてもいいが、目の前にバスが止まっているのにみすみす見逃すのはちょっと時間的にもったいない。
和歌山城前のバス停
▲和歌山城の最寄りバス停に到着
和歌山城前のバス停で下車し、大きな交差点を渡って和歌山城の「一の橋」へ。
和歌山城の一の橋
▲和歌山城の一の橋
一の橋からは水が張られたお堀を眺めることができ、和歌山城の案内看板も確認することができる。
和歌山城のお堀
▲和歌山城のお堀
和歌山城の案内看板
▲内容的には申し分ない案内看板

一の橋から大手門をくぐり、「ああこれが和歌山の空気かぁ」などと思いつつ直進していくと、分岐点が現れる。
その分岐点の目印となるのが、この像。
伏虎像
▲「伏虎像」が旅行者を見つめる
伏虎像は江戸時代の和歌山城の別名「虎伏山竹垣城」にちなんで昭和時代に建てられたものだという。
和歌山城の建つ山が、虎が伏しているように見えるためこの名前が付けられたそうだ。(看板から引用)
天守閣に行きたいのならば、この分岐点は曲がらず直進するのが近道というか、無駄のない散策ルートになる。
和歌山城
▲登城ルートの階段
登城ルートからも和歌山の街並みを眺めることができる。
和歌山城からの街並み
▲和歌山城下
天守閣は標高50メートル弱の山の上にたっている。
道のりは階段が少し多めだが、隣に簡易スロープが設けられていて、車いすの人なんかは係員を呼べば登ることができるようになっていた。

一の橋から15分程度、天守閣がついにお見えである。
和歌山城 天守閣
和歌山城 天守閣
▲立派な天守閣が登場
ここらで和歌山城の始まりについて触れておくと、
和歌山城は秀吉の親戚(諸説あるためぼかす)である豊臣秀長が1585年に築城したお城である。
信長が死没した数年後、秀吉があともう少しで天下統一といったところで建築されたお城、といえばイメージがつきやすいか。
江戸時代に全焼してしまったため戦国時代当時からの天守ではない点には注意。

入城料を払い、二の門をくぐって城内へ突入。
和歌山城 二の丸門
▲二の丸門をくぐる
展示室がある二の丸には白い砂が敷き詰められており、小規模の庭園のような雰囲気が広がっていた。
和歌山城 二の丸
▲小さな庭園風の二の丸
城内は階段などは観光用に整備されており、当時の面影というと少し物足りないが、
甲冑や刀、当時の着物などの展示を見ることができる。
和歌山城 展示
▲紀州藩で使われていた鎧
和歌山城 展示
▲江戸時代の高級刀
そして天守閣上層から、城下町を眺め下ろす。
和歌山城 眺め
▲紀伊水道と紀ノ川が遠くに見える
大きな紀ノ川の流れ、それが紀伊水道に流れこむ様子がよくわかる。
それほどこの和歌山城が建つ場所は、それなりに高いところにあるのだ。

和歌山城は天守閣の近くに高台があり、絶景ポイント、とまではいかないが、よい眺めを望めるところがある。
和歌山城 天守閣
▲和歌山城を眺める
冬の入りなため枝葉は落ち、ずいぶんきれいさっぱりな印象だが、
春や秋などは天守閣とともに綺麗な木々をフィルムに収められるに違いない。

斜めの廊下

さて和歌山城には天守閣のほかにも、小さな庭園、そして斜めに傾く廊下など面白い建築物が残っている。
庭園は本当に小さなものではあるが、茶室もあるし、なにより名勝として指定されている由緒ある庭園だ。
和歌山城に来たついでにひとつ、足を運んでみてもいいだろう。
和歌山城 西之丸庭園
▲西之丸庭園
冬には冬のよさがあるが、いわゆる「映え」という観点でいえば春や秋が勝ることは言うまでもない。

そして是非見ておきたいのが、この斜めに傾いた廊下、「御橋廊下」である。
和歌山城 御橋廊下
▲御橋廊下という名前がある
和歌山城 御橋廊下
▲なるほど、確かに高低差があるな
二の丸と西の丸の屋敷を繋ぐための橋だが、この2か所は若干の高低差がある。それを当時の技術で対応したため、廊下が斜めになったのだ。
道中は靴を脱いで渡るが、足元がツボ押しのようにでこぼこしておりかなり足裏に響く、これはなかなか大変だ。
和歌山城 御橋廊下
▲足元に注意
渡り終わって振り返ってみると、なるほどそれなりに高低差があることが分かる。
和歌山城 御橋廊下
▲少し暗めの廊下、高低さもそこそこ

1話は和歌山城訪問記ということでここまで。 次は南海電車に乗って、外れのほうを訪れてみることにしよう。

第1話:紀州口の城
第2話:潮風と供養人形
第3話:大坂
第4話:賑わいのアーケード
第5話:赤鬼の魂
第6話:琵琶湖東岸を往く
第7話:地球に愛されし明石
第8話:銀の遺跡
第9話:光秀の痕跡
第10話:十日えびす
第11話:霧隠れの山里
第12話:地蔵の目先
他の旅行記はこちら